
アルバイトの連勤は何日まで可能? 法律に基づく上限日数とリスク
※2025年3月14日更新
人口減少が進行する日本では、幅広い産業・職業で人手不足が深刻化しており、長時間労働や休日労働が発生しやすくなっています。「シフトが埋まらずアルバイトに連勤をお願いしている」という職場もあるのではないでしょうか。
労働基準法では休日の日数について義務が定められているほか、法定労働時間内でも過度な連勤は心身の疲労を招くリスクがあるため、バランスよく休みを設定することが大切です。
この記事では、労働基準法で定められた労働時間と休日の原則や、連勤できる日数の上限、シフト管理者が気をつけておくリスクについて解説します。
目次[非表示]
労働基準法で定められた労働時間と休日の原則
労働基準法では、労働時間の上限と休日の最低日数について原則が定められています。
▼労働時間と休日の原則
規定項目 |
原則 |
労働時間 |
1日に8時間・1週間に40時間 |
休日 |
毎週1日あるいは4週を通じて4日以上 |
▼労働基準法第32条・35条
第三十二条 使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。
② 使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。第三十五条 使用者は、労働者に対して、毎週少くとも一回の休日を与えなければならない。
② 前項の規定は、四週間を通じ四日以上の休日を与える使用者については適用しない。
引用元:e-Gov法令検索『労働基準法』
法定外の労働を行わせる場合には、労使協定(36協定)の締結が求められます。ただし、時間外労働には超えられない上限が定められているため、注意が必要です。
36協定や時間外労働の上限規制についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
出典:e‐Gov法令検索『労働基準法』/厚生労働省『労働時間・休日』『時間外労働の上限規制』
法律で認められている連勤日数の上限
労働基準法では、「連勤日数の上限は何日まで」といった内容は明示されていません。前述した法定労働時間や法定休日を遵守するシフトであれば、法律上の問題はないとされています。
法律で認められている連勤日数の上限は、週休制と変形休日制で異なります。
週休制の場合
週休制で働くアルバイトは、最大で12日の連勤が認められています。週休制は、1週間(7日)ごとに法定休日を設定する勤務形態です。法定休日は1週間に1日と定められているため、連勤の最大日数は12日となります。
▼12日の連勤が認められるケース
日 |
月 |
火 |
水 |
木 |
金 |
土 |
|
1週目 |
休み |
1連勤 |
2連勤 |
3連勤 |
4連勤 |
5連勤 |
6連勤 |
2週目 |
7連勤 |
8連勤 |
9連勤 |
10連勤 |
11連勤 |
12連勤 |
休み |
1週目の日曜日を休みとした場合、2週目の土曜まで12日の連勤が発生することになります。7日間に1日の法定休日を付与しているため、法令違反には当たりません。
出典:厚生労働省 兵庫労働局『労働時間』
変形休日制の場合
変形休日制で働くアルバイトは、最大で48日の連勤が認められます。変形休日制は、4週間に4日以上の休日を設定する勤務形態です。1週間当たり1日の休日がなくても法令上の問題はないとされています。
▼48日の連勤が認められるケース
日 |
月 |
火 |
水 |
木 |
金 |
土 |
|
1週目 |
休み |
休み |
休み |
休み |
1連勤 |
2連勤 |
3連勤 |
2週目 |
4連勤 |
5連勤 |
6連勤 |
7連勤 |
8連勤 |
9連勤 |
10連勤 |
3週目 |
11連勤 |
12連勤 |
13連勤 |
14連勤 |
15連勤 |
16連勤 |
17連勤 |
4週目 |
18連勤 |
19連勤 |
20連勤 |
21連勤 |
22連勤 |
23連勤 |
24連勤 |
5週目 |
25連勤 |
26連勤 |
27連勤 |
28連勤 |
29連勤 |
30連勤 |
31連勤 |
6週目 |
32連勤 |
33連勤 |
34連勤 |
35連勤 |
36連勤 |
37連勤 |
38連勤 |
7週目 |
39連勤 |
40連勤 |
41連勤 |
42連勤 |
43連勤 |
44連勤 |
45連勤 |
8週目 |
46連勤 |
47連勤 |
48連勤 |
休み |
休み |
休み |
休み |
1週目の前半に4日、8週目の後半に4日の休日を付与する場合は、4週を通じて各4日の休日を付与しているため、法定休日の原則を遵守していることになります。
なお、変形休日制を導入する際は、4週間の区切りを明確化するために就業規則に起算日を明示しておくことが定められています。
出典:厚生労働省 兵庫労働局『労働時間』
アルバイトの過度な連勤で生じるリスク
アルバイトのシフトで数日の連勤が発生する場合には、法令違反や健康への影響につながるリスクがあるため、注意が必要です。
上限を超える連勤は罰則の対象になる
1週間に1日もしくは4週間に4日以上の法定休日を付与せずに連勤させることは、労働基準法第32条・第35条の違反に当たり、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられるおそれがあります。
▼労働基準法第119条の1
第百十九条 次の各号のいずれかに該当する者は、六箇月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
一 第三条、第四条、第七条、第十六条、第十七条、第十八条第一項、第十九条、第二十条、第二十二条第四項、第三十二条、第三十四条、第三十五条、第三十六条第六項、第三十七条、第三十九条(第七項を除く。)、第六十一条、第六十二条、第六十四条の三から第六十七条まで、第七十二条、第七十五条から第七十七条まで、第七十九条、第八十条、第九十四条第二項、第九十六条又は第百四条第二項の規定に違反した者
引用元:e-Gov法令違反『労働基準法』
また、労使協定の締結によって行える時間外労働の限度は月45時間・年360時間と定められており、臨時的な特別な事情がない限りこれを超えることはできません。
さらに、臨時的な特別な事情があり労使間が合意する場合でも、上回ることができない時間外労働と休日労働の上限が定められています。
休日出勤によって連勤が発生する場合には、時間外労働の上限を超えないようにシフトを管理することが必要です。
出典:e-Gov法令違反『労働基準法』/厚生労働省『時間外労働の上限規制 わかりやすい解説』
心身の不調を招く
法定休日を確保していれば問題ないように思えますが、過度な連勤はアルバイトの負担となり、心身の不調を招く可能性があります。
過重労働は疲労の蓄積をもたらす要因となり、脳血管疾患・心疾患やメンタルヘルス不調などの健康にも影響をおよぼすといわれています。時間外・休日労働の時間が増えるほど、健康障がいのリスクが高まると考えられています。
▼時間外・休日労働と健康障がいリスクの関係
画像引用元:厚生労働省『しごとより、いのち。』
長く健康に働いてもらうためには、アルバイトの過重な連勤と長時間労働を防いで、ワークライフバランスを考慮したシフトを作成することが重要です。
出典:厚生労働省『しごとより、いのち。』
生産性が低下する
過重な連勤によって健康問題が生じると、本来のパフォーマンスを発揮できず業務効率が下がったり、欠勤が発生したりして生産性が低下する可能性があります。
健康問題による生産性の低下を防ぐには、バランスよく休日を付与して休息やプライベートの時間を確保できるようにすることが大切です。
また、連勤が発生する場合でも、翌日の出勤時間までに一定の休息時間を確保する“勤務間インターバル制度”を導入することも一つの方法です。
▼勤務間インターバル制度のメリット
- 十分な休息時間を確保してリフレッシュを促せる
- 仕事とプライベートのメリハリが生まれて業務の集中力が高まる
- 働きやすいシフトによって離職の防止が期待できる など
勤務間インターバル制度についてはこちらの記事で解説しています。
システムの活用でワークライフバランスを確保したシフトを実現
ワークライフバランスを確保したシフトを作成するには、一人ひとりの連勤状況を正確に把握することが欠かせません。より効率的にシフト管理を行うために、シフト管理システムの活用が有効です。
『シフオプ』は、シフトの収集・作成・共有を行えるシフト管理システムです。アルバイトの連勤を防ぐための便利な機能が備わっています。
▼連勤の防止に役立つシフオプの機能
- 事前に設定した勤務条件に沿った基本シフトの作成
- 法令に違反するシフトのアラート表示
- 一定期間における労働時間の自動集計 など
シフト管理者が一人ひとりの労働時間・日数を集計する必要がないほか、手動で連勤の調整を行うことが可能です。
詳しくは、こちらをご確認ください。
まとめ
この記事では、アルバイトの連勤について以下の内容を解説しました。
- 労働基準法で定められた労働時間と休日の原則
- 法律で認められている連勤日数の上限
- アルバイトの過度な連勤で生じるリスク
- シフト作成に役立つシステム
連勤のシフトを組む際には、労働基準法で定められた労働時間と休日を遵守する必要があります。ただし、法令を遵守していても、数日にわたって続く過度な連勤は心身の負担や生産性の低下を招くリスクがあります。
シフト管理者は、アルバイトのワークライフバランスを確保できるように休日を設定することが重要です。
シフト管理システムの『シフオプ』を導入すると、アルバイト一人ひとりの勤務日数や休日数、連勤の状態などを可視化して無理のないシフトへと調整を行えます。
「アルバイトが健康で働けるシフトをつくりたい」「コンプライアンスを徹底したい」とお考えの方は、ぜひご活用ください。
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