
売上予算の管理を効率的に行うためには人件費に注目しよう
利益を確保するためにはコスト管理が欠かせません。
コスト管理において重要な指針となるのが、“売上予算”です。利益目標を達成するために売上がどれくらい必要か、経費はどれくらいかかるかなどを計画することにより、利益確保に向けた具体的な対策を講じることができます。
とくに人件費は経費の多くを占めているため、無駄がないよう慎重に管理することが重要です。
本記事では、企業経営に欠かせない売上予算と人件費最適化の重要性について解説します。
売上予算は予実管理が大切
企業が継続的に存続していくためには、売上予算の策定が不可欠です。
そして、売上予算を策定するうえで重要となるのが“予実(よじつ)管理”、すなわち、予算と実績の管理です。
売上や各原価の具体的な予算を設定し、実績と照らし合わせることで、利益目標を達成するための課題や改善策を洗い出すことができます。
まず、売上予算の重要性と立て方について見ていきましょう。
売上予算とは
売上予算とは、達成が見込める売上高の予算です。
多くの企業では、新たな年度が始まる前に次年度の売上予算を策定しています。指標となる売上予算を具体的に決めることで、どのような取り組みで予算に達するかなど、今後に向けた対策を検討できるようになります。
売上予算の立て方
売上予算は以下のような工程で策定します。
①利益目標を明確にする
達成しなければならない利益目標を明確にします。利益目標は今後の経営戦略や売上予算決定に向けた指標となります。
②必要な経費を算出する
利益目標を達成するために必要な人件費や材料費、広告費などの経費を算出します。人件費や減価償却費といった固定費と、材料費や仕入原価など売上に応じて変動する変動費を分けて洗い出します。
③過去の実績をもとに売上予算を算出する
前期の予算や実績をもとに、次年度の売上予算を検討します。部門・グループごとに予算を集計しましょう。①で定めた利益目標と収集した予算に差異がある場合には、部門ごとにコストを調整するなどして予算を再検討します。
時間帯別の予算と実績を把握しよう
売上に対してコストが膨大にかかっている場合や無駄がある場合は、それらを削減することで利益向上が期待できます。そのためにも、予実管理はできるだけこまめに行いましょう。
また、予算と実績の比較方法も重要になってきます。たとえば、1日のうちで繁閑の差がある業種の場合は、日別の予実だけではなく、“時間帯別の予実管理”も有効です。
コンビニエンスストアといった24時間営業の店舗では、人件費が大きな割合を占めているため、予算に影響しやすいです。コストの無駄を省き利益率を高めるためには、各チームに適正な人数を割り出し、時間帯別や業務別に人件費を管理する必要があります。
売上予算を達成するために必要な人員を確保したうえで、削減できる業務が無いかを見直し、人員を調整しましょう。
実際に予算を策定するのは数か月も前であり、環境は変わります。予算達成のためには環境の変化に応じて迅速に対策を講じることが重要です。予実は可視化し把握しやすい状態にしておくとよいでしょう。
適切な人員配置は人件費削減に効果的
人件費を最適化するには、過不足のない人員配置が必要です。
シフト制を導入している職場では、営業時間を時間帯ごとに分けて従業員でローテーションすることが多いですが、繁忙期や閑散期、業務内容によって人員の過不足が起こります。スタッフのスキルや業務量を考慮したシフトを組むことで、人件費を無駄にせず効率的に業務を回すことができます。
シフト作成も効率的なツールを利用しよう
人員の過不足や予算を考慮しながらシフトを作成するには、シフト管理システムの活用が有効です。
シフト管理システムの“シフオプ”では、モデルシフト表示機能によって時間帯ごとの人員過不足状況を可視化できるほか、シフト作成時に人件費を自動計算できるため、適切な人員配置に役立ちます。
人件費予算の設定も可能なため予算内での人員配置はもちろん、蓄積された過去のデータを参照することにより、売上予算の策定に必要な人件費予算を算出する手助けにもなります。
また、シフオプのシフトデータは給与管理システムや勤怠管理システムにCSVで取り込むことができるため、人件費の予実を照合する際にも有効です。過去の予実を参考にすることで、予算設定の精度向上も期待できるでしょう。
シフオプでは、シフト管理システムならではのシフト作成をサポートする機能が豊富に揃っているため、シフト管理担当者の業務効率改善にもつながります。
シフト制を採用している場合は、ぜひ下記ページよりシフオプの機能をご覧ください。
まとめ
売上予算は、企業の経営戦略を立てるうえで重要な指標です。
利益を確保するためには過去の予実を把握し、適宜軌道を修正していくことが大切になります。
また、原価予算のなかでも人件費は大部分を占める重要な経費のため、シフト管理を徹底し最適な人員配置を行うことも有効な取り組みです。
シフオプを導入して、人件費予算内でのシフト管理体制を強化してみてはいかがでしょうか。