
【派遣会社が抱える問題】派遣社員のシフト管理における3つのポイント
派遣社員に対して正確な賃金を支払うためには、派遣先企業がシフト管理を正確に行い、派遣元企業へ報告する必要があります。
しかし、派遣元企業・派遣先企業の連携がスムーズに行えない場合、派遣社員の勤怠管理が煩雑になりやすく、トラブルにつながることもあります。
本記事では、派遣元企業・派遣先企業の双方が抱える管理業務の問題をはじめ、適切なシフト管理のポイントについて解説します。
派遣会社が抱える管理業務の問題
派遣先企業・派遣元企業は、それぞれ派遣社員の管理業務が異なります。ここでは、派遣先企業・派遣元企業それぞれの管理業務の問題点を解説します。
派遣元企業
派遣元企業は、派遣社員への賃金支払いや休暇付与など、雇用主としての責任を負っています。管理が必要な項目には以下が挙げられます。
▼派遣元企業が管理する項目
- 賃金、時間外手当の支払い
- 年次有給休暇の付与
- 労災保険の管理 など
しかし、実際の業務は派遣先企業で行うため、派遣元企業が派遣社員の勤怠状況を正確に把握することは難しく、以下のような問題につながることがあります。
▼起こりやすい問題
- 労働時間の記録が派遣先企業任せになってしまう
- 未申告の時間外労働や休日出勤に気が付かずに、賃金の未払いが発生する
- 派遣社員の勤怠状況がリアルタイムで把握できない
派遣先企業(就業先)
派遣先企業は、業務の指示・指導など、派遣社員に直接関わることについて管理する責任があります。管理が必要な項目には以下が挙げられます。
▼派遣先企業が管理する項目
- 労働時間(始業・終業時間、休憩時間)
- 安全衛生管理
- ハラスメント管理 など
派遣社員の労働日数や労働時間については、派遣先管理台帳に正確に記録して、その内容の一部を派遣元企業へ通知する義務があります。この管理業務を行う際、以下のような問題が発生することがあります。
▼起こりやすい問題
- 就業時間の確認・承認に時間がかかる
- 派遣元企業へ定期的に勤怠状況を報告するのに労力がかかる
このように、派遣社員の勤怠管理は、派遣元企業・派遣先企業の双方にとって複雑なため、管理者に負担がかかりやすくなります。毎月の業務負担を軽減するには、適切かつ効率的な方法で勤怠管理を行うことが大切です。
トラブル防止に必要な契約内容の把握
派遣元企業・派遣先企業・派遣社員間でトラブルが発生するのを防ぐには、派遣契約について正確に把握しておくことが重要です。
派遣社員の受け入れにあたって、派遣元企業・派遣先企業は労働者派遣契約を締結します。この際、“基本契約書”と“個別契約書”の2種類の書面を作成することが一般的です。
基本契約書
基本契約書とは、派遣料金や相互の義務など、すべての派遣契約に共通する商取引上の取り決めを網羅した書面です。派遣社員とのトラブルをなくすためには交付・説明が欠かせません。
▼基本契約書の主な事項
- 派遣料金(派遣料金、損害金の取り決め)
- 相互の義務(法令遵守、守秘義務)
- 派遣社員が派遣先企業へ損害を与えた際の損害賠償
- 禁止事項
- 契約解除事項 など
個別契約書
個別契約書は、個別の派遣契約に必要となる法定記載事項、基本契約書の明細事項を網羅した書面です。書面には、『労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律』第26条の項目を定める必要があります。個別契約書の詳細については、各都道府県労働局のWebサイトで記入例を確認できます。
派遣契約はコンプライアンスの観点からも重要なため、契約内容はしっかりと把握しておきましょう。
出典:e-Gov法令検索『労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律』
派遣社員のシフト管理を適切に行う3つのポイント
派遣社員の管理を適切に行うには、派遣先企業・派遣元企業との正確かつ円滑な情報共有が欠かせません。また、派遣社員の勤務条件に応じて、個別に適切なシフト管理・有給管理を行うことが重要です。
ここでは、派遣社員のシフト管理を適切に行うポイントについて解説します。
①派遣契約の内容を把握する
派遣契約の内容は派遣社員の就業形態や業務内容、派遣元企業・派遣先企業によって異なります。そのため、派遣社員の契約内容や派遣先管理台帳の情報について把握しておく必要があります。
▼派遣契約で把握しておく内容
- 派遣元・派遣先企業の基本情報(法人名・所在地・連絡先)
- 業務の種類・内容(業務遂行に伴い付与される権限、業務範囲)
- 就業条件(始業・終業時刻、公休日数、時給)など
シフトを組む際は、各派遣社員の契約内容を適切に反映することが重要です。
②タイムシートを電子化する
派遣社員の勤務状況を正確に記録するために、タイムシートを電子化して勤怠管理を行うのも一つの方法です。
紙面のタイムシートを使用している場合、虚偽の申請や未申告の時間外労働が発生するリスクがあります。また、派遣先責任者の承認や派遣元企業への情報共有に時間・労力がかかってしまいます。
システムを用いて電子化したタイムカードを管理すれば、虚偽の申請やミスを防げるほか、承認プロセスの効率化が可能です。
▼システムによる勤怠管理でできること
- システム上で勤怠の打刻、承認ができる
- ※打刻時に位置情報が記録されるシステムもある
- 勤務データを出力して、シフト表と相違がないか確認できる
- 派遣社員の勤務状況をスピーディに共有できる
③シフト内容を共有する
派遣社員のシフトは、派遣先企業が作成するのが一般的です。派遣元企業が就労状況を正確に把握するためには、派遣元企業・派遣先企業・派遣社員の3者間でシフト内容を共有できる体制を整える必要があります。
シフトを円滑に共有できるようになれば、契約内容が反映されているか、時間外労働や長時間労働が発生しないかなどを事前に確認できる管理体制が整います。
一般的なシフトの共有方法には以下が挙げられます。
▼シフトの共有方法
- Excelで作成したシフト表をメールやチャットメッセージで送信する
- クラウド型のシフト管理システムを導入する
たとえば、Excelでシフト管理を行う場合、3者間の共有に時間がかかるほか、修正内容をリアルタイムで確認できません。一方、クラウド型のシフト管理システムを用いれば、リアルタイムで円滑な情報共有を実現できます。
まとめ
この記事では、以下について解説しました。
- 派遣会社が抱える管理業務の問題
- トラブル防止に必要な契約内容
- 派遣社員のシフト管理を適切に行うポイント
派遣元企業と派遣先企業は、派遣社員の管理業務がそれぞれ異なります。また、派遣社員の勤務条件に応じて、個別に適切な管理を行うことが重要です。
また、多くの派遣社員が在籍している場合や勤怠管理を紙面で行っている場合、シフト管理業務が煩雑になる傾向にあります。正確な勤怠管理をはじめ、速やかな情報共有を行うには、勤怠管理システムやシフト管理システムの活用がおすすめです。
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