
残業を防止するための取組みと適切な勤怠管理の方法
シフト制を採用している職場では、従業員によって労働時間や休日数が異なるため、一人ひとりの勤怠状況を正確に把握するのは容易なことではありません。気がつかないうちに多くの従業員が毎日残業を行っているという状態も考えられます。
従業員の残業を防ぐためには、勤怠管理を適切に行い、コンプライアンスを強化する体制づくりが欠かせません。
しかし、「労働時間の把握ができていない」「具体的な残業防止策が分からない」とお悩みの担当者の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、残業が発生する原因をはじめ、残業時間を適切に管理する方法について紹介します。
時間外手当の計算方法や注意点については、こちらの記事をご覧ください。
残業が発生する原因
残業とは、会社が就業規則や雇用契約で定めた労働時間(所定労働時間)を超えて働くことです。たとえば、10時~16時(休憩1時間)で働く場合、所定労働時間は5時間となり、17時に退勤すると残業時間は1時間ということになります。
このように残業が発生する要因の一つに、人手不足が挙げられます。現在、少子高齢化によって日本の生産年齢人口は減少を続けており、将来の働き手不足が懸念されています。
なかでも、中小企業においては人手不足が顕著です。厚生労働省『中小企業における人手不足の現状等について』によると、2019年時点で「人手が不足している」と回答した企業は66.4%に上りました。
特に、以下の業種で人手不足感が高くなっています。
▼人手不足感が高い業種
業種 |
人手不足と回答した企業の割合 |
宿泊・飲食業 |
81.8% |
介護・看護 |
79.2% |
運輸業 |
78.2% |
建設業 |
75.4% |
情報通信・情報サービス業 |
72.7% |
厚生労働省『中小企業における人手不足の現状等について』を基に作成
人手不足により業務を勤務時間内に終えられずに残業が増えると、従業員の集中力、生産性の低下につながる可能性があります。また、人手不足を原因とする業務過多は従業員の負担となるため、心身の健康面のリスクにも注意が必要です。
従業員がモチベーションを保ちながら健康で働き続けるためには、業務や人員配置などの見直しなどを行い、職場環境を整える必要があります。
出典:厚生労働省『時間外労働の上限規制 わかりやすい解説』『中小企業における人手不足の現状等について』/内閣府『令和3年版 高齢社会白書』
残業を防ぐために企業が見直すポイント
残業を防ぐためには、企業風土の見直しや業務効率化、勤怠管理体制の見直しを図ることがポイントです。
ここからは、残業を防ぐために企業が見直す3つのポイントについて解説します。
①企業風土の改善
企業全体で残業を防ぐためには、残業をよしとする企業風土や職場の雰囲気を改善する必要があります。
従業員のなかには、「定時で帰りにくい」という理由から自らの意思で残業をする人も見られます。
仮に、「残業している人が評価される」というような風潮がある場合、チームリーダーや労務管理者などが率先して残業をしないように促すことが重要です。
▼企業風土の改善方法
- 上層部が残業時間削減に関する指針を策定して共有する
- 上司や役員が率先して定時退社する
- 定期的に“残業しない日”を設ける
②業務の効率化
残業を防ぐための重要な取組みとして、業務の効率化も挙げられます。
業務量やフローに変化がない状態で、定時帰宅を促しても、根本的な解決には至りません。それだけではなく、翌日の業務に支障が出たり、シフトの入れ替えで入った従業員の業務負担が増えたり、かえって残業せざるを得ない状況を生んでしまう可能性があります。
業務内容やフローを見直す、ツール・システムを導入するなどして、効率的に業務を進められる体制づくりが必要です。
▼業務を効率化する方法
- 業務内容やスケジュールをタスク化してチャットツールで共有する
- 紙面で行っている業務をデジタル化する
- 会議の回数や人数、時間を見直す
- 業務の棚卸をして非効率なフローがないか見直す
- 属人化している業務をチーム全体で共有する
③勤怠管理体制の見直し
残業を発生させないためには、勤怠管理体制を見直して、現場の人手不足を把握したり、管理者によるフォローや人員調整を行えるようにすることもポイントの一つです。
アナログな勤怠管理方法では、「給与計算の締め日に残業の多さに気がついた」ということが起きる可能性もあります。
従業員の労働時間をリアルタイムで把握できる体制を整えることで、勤怠状況に合わせた業務内容の見直しや労働時間の管理を行い、残業の防止につなげられます。
▼勤怠管理体制の見直し例
- アナログな勤怠管理方法をデジタル化する
- 部署・チームごとに勤怠に関する指導を行う
残業時間の適切な管理方法
残業時間を適切に管理するためには、社内ルールを定めておくことが重要です。残業に関するルールを定めていない場合、以下のようなリスクがあります。
▼残業に関するルールがない場合のリスクの例
- 残業を当たり前に行う雰囲気によって、心身の負担につながる
- 「残業が起こるのは自分の責任」と捉えて、無理に働こうとする
- 上司に申告せずに残業する従業員の実態を把握できない
このようなリスクを防止するために、“残業ゼロ”“企業全体の残業上限〇時間”などを企業の方針として明確化します。従業員の意識を高めて、業務をフォローし合える関係性の構築が期待できます。
また、残業時間の多さが必ずしも人事評価につながるわけではないことを共有するのも重要です。
残業に関するルールとして定めておく項目には、以下が挙げられます。
▼残業に関するルールに記載する項目の例
- 残業時の打刻方法(申告制ではなく、勤怠管理システムを活用)
- 残業の申請方法・申請先
- 残業の承認基準(業務内容、繁忙期、イレギュラー対応の有無など)
- 残業時間の上限目標
- ノー残業デーの導入
- 人事評価の基準
残業時間を適切に管理するためには、ルールの明文化と残業の事前申請がポイントです。
さらに、正確に残業時間を把握するためには、シフト管理システムを導入して連携する方法もあります。
シフトの可視化には『シフオプ』が便利
残業を防いでコンプライアンスの強化を図るには、勤怠管理の土台となるシフト管理方法を見直すことが重要です。
シフト管理システムの『シフオプ』は、従業員のシフトをシステム上で一元管理できます。シフトの作成時に、時間帯ごとの人手過不足状況を確認して、繁閑状況や業務内容に応じた人員調整を行うことが可能です。
シフト作成時に人手不足を把握できるようになれば、業務過多になりそうな時間帯にヘルプを要請するといった対応もできるようになります。
また、CSVファイルに出力したシフトデータを勤怠システムや給与管理システムに取り込めます。残業時間を照らし合わせながら、従業員のシフトを調整したり、有給休暇の取得を促したりといった対応を講じることも可能です。
さらに、リスクのあるシフトには自動的にアラートが表示されるため、コンプライアンスの遵守にも貢献します。
シフオプの詳しいメリットについては、こちらをご確認ください。
まとめ
この記事では、残業時間の管理方法について以下の項目で解説しました。
- 残業が発生する原因
- 残業を防ぐために企業が見直すポイント
- 残業時間の適切な管理方法
- シフト管理に便利な“シフオプ”について
人手不足に悩む職場では、一人あたりの業務量が増えて残業につながりやすくなります。企業風土や職場の雰囲気が原因となって、残業が常態化してしまっているケースもあります。
残業を防ぐためには、非効率なフローを見直す、属人化している業務をなくすなどの取組みが必要です。また、社内全体の意識改革や社内ルールの作成・明文化なども欠かせません。
『シフオプ』を活用すれば、従業員のシフト状況を可視化できるため、業務過多を防ぐ人員配置やコンプライアンスチェックを手軽に行うことが可能です。残業を未然に防ぐ体制を構築することで、働きやすい職場づくりの実現につながります。
シフト管理システムの導入をご検討中の企業さまは、ぜひお気軽にご相談ください。
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